はじめに

近年、注目されている「オンボーディング」ですが、新入社員の早期退職で悩んでいる企業の採用担当者なら、一度は耳にしたことがあるかと思います。中には、既に導入している企業もあるのではないでしょうか。または、現在、導入に向けて前向きに検討している企業も少なくないかと思います。

そこで今回、本記事では、オンボーディングとは何なのか、その導入目的と、オンボーディングを活用した採用活動成功の為のポイントを解説していきます。

オンボーディングとは

まず初めに、オンボーディングの意味と、よく間違われる新人研修との違いを解説していきます。

オンボーディングとは

オンボーディングとは、人事用語で「新しく会社・組織に加わった人材にいち早く職場に慣れてもらう事で、組織への定着・戦力化を促進するための取り組み（教育プログラム）」のことを指します。

新人研修との違い

オンボーディングと新人研修との違いは、「対象となる人物」と「実施する期間」の2点です。

新人研修の対象者は新入社員ですが、オンボーディングは新入社員だけではなく、中途社員も含まれます。また、新人研修は入社後1ヶ月程度の短期間で行われることが多いですが、オンボーディングは3ヶ月から長いと1年程度に渡って継続的に行われることもあります。

新入社員のみならず、中途社員に対してもサポートが可能なオンボーディングは、新しく入社してくる全ての社員の職場慣れを早めることが可能です。

オンボーディング導入の目的

オンボーディングは、新しく入社してくる全ての社員に、自社の文化や業務への取り組み方、業務を行うための知識などをしっかり理解してもらい、早い段階から新しい職場環境に慣れてもらい、即戦力となってもらうことを目的として行います。

オンボーディングを導入することにより、新しく入社してくる社員の自社への帰属意識を高めることができたり、能力が発揮できたりするので、会社全体の雰囲気やパフォーマンス力の向上にも役立ちます。

オンボーディング成功のポイント

オンボーディングの成功には、必ず押さえておきたいポイントがいくつかあります。１つずつ詳しく紹介していきます。

事前準備

オンボーディングを実施する上で重要なポイントの1つが、事前準備です。オンボーディングの事前準備が十分出来ていれば、新しく入社してくる社員の教育がスムーズに行え、当日にバタついてしまったりなどの心配は不要でしょう。

組織全体でのサポート

オンボーディングとは人事担当、採用担当だけが取り組むものではなく、組織全体でのサポートが必要不可欠になってきます。新しく入社してきた社員が、困っているような様子が見受けられれば率先して声がけを行ったり、気遣いを見せることが大切です。

教育体制の整備

新しく入社してくる社員が、業務や社内のルールを早く身に付けられるように、教育体制を整備することが大切です。例えば、いつでもパッと見直せるように全ての業務をマニュアル化したり、社内ルールを確認できる掲示板や社内サイトを作成し、展開しておくことも有効的でしょう。

期待値のすり合わせ

組織内には様々な部署があるので、新しく入社してくる社員に対する期待値もそれぞれです。また、逆に新しく入社してくる社員も、入社するに当たって、企業に求めている期待値があるので、お互いの期待値にギャップが生じている場合、新しく入社してくる社員は、この会社は自分には合わない…という気持ちを抱いてしまう可能性があります。

組織内で新しく入社してくる社員に対する期待値のすり合わせを行い、新しく入社してくる社員にも企業に対する期待値のヒアリングを行いましょう。

細かい目標設定

目標設定が長期的なものであったり、難しいものであったりすると、すぐに達成することが難しいため、業務に対するモチベーションが下がってしまう可能性があります。

なので、最終目標を達成するためのステップとして目標を細かく設定しましょう。そうすることで、新しく入社してくる社員は小さな成功体験を積み重ねることができ、モチベーションの維持に繋がるでしょう。

フィードバックの実施

新しく入社してくる社員のオンボーディングにおける言動を観察して、出来ている点や改善すべき点をフィードバックしてあげることで、彼らの自信ややる気に繋がったり、業務の生産性アップに繋がる可能性があります。

新しく入社してくる社員は様々な業務や、社内でのルールを覚え社員として働いていきますが、全てが初めての環境なので、自分は正しいのか、これで出来ているのか、合っているのかまではわからない事の方が多いでしょう。

フィードバックを行うことで、新しく入社してくる社員が早く職場環境や業務に慣れることが出来ますし、自身を客観視出来るようになる可能性もあります。

まとめ

以上、本記事では、オンボーディングとは何なのか、その導入目的と、オンボーディングを活用した採用活動成功の為のポイントを解説して参りました。これからオンボーディングを取り入れようと検討している企業は、ぜひ参考にしてみて下さい。

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