採用担当者必見‼採用前に知っておこう-外国人の価値観-
2024.10.29
目次
はじめに
昨今、日本国内における外国人労働者の数が増加傾向にあります。外国人労働者を雇用する際に注意すべき点がいくつかありますが、その中の1つが「価値観」です。全く違う土地で、全く違う環境で育ってきた外国人ですから、もちろん価値観にもかなり違う点があるでしょう。
その違いが基となり、トラブルを招いてしまう可能性も少なくありません。そこで今回本記事では、外国人と日本人との考え方の違いや、それを理解した上で企業が行うべき準備や対策について解説していきます。
日本人と外国人の価値観の違い
日本人は、海外諸国と比べるとかなり独特な価値観や慣習を持っています。日本でのみ、生活や仕事を行っていると気づかない方の方が多いかと思いますが、実は異なる点が多いのが日本の特徴としてあります。
周りとの調和と個人の尊重
日本人は周囲の人々との調和を大切にする傾向が強く、公私ともに周りとの調和を意識しながら行動している人が多いです。人との違いを恐れたり、避けたりする傾向にあるのです。自分一人だけ違うといった状況を好まず、主張するよりも周りに合わせる人が多いでしょう。その為、会社などの組織で決められているルールに従うことに対しても、激しく抵抗したり、大きな疑問を持つ人は少ないです。
一方で、外国人は、他人との違いを尊重し、他人との違いにより存在意義を見出している傾向が強いです。しっかりとした自分の意見を持っているだけでなく、その意見を他人に伝えたり、周りに向けて発言することも得意な人が多いでしょう。自分一人だけ違う意見を持っていても進んで発言しますし、「自分と違う」ということに対して、尊重できるといった特徴があります。
メンバーシップ型とジョブ型
日本では昔から、企業や業務にマッチする人材を必要な人数採用するといった方法での雇用が行われてきました。内定後、働いていく中で、部署異動や勤務地の異動があることも珍しくはありません。この日本のような雇用スタイルのことを、「メンバーシップ型」といいます。
年功序列型の企業が日本にはまだ多く存在しますが、そんな企業では、業務量によって給料の変動があるわけではないので、個人個人が担当する業務負担に差が生じます。業務量が、仕事のできる人・早い人に偏ってしまう傾向にあるので、全力で仕事を行わないようにしようと、ある程度の力量で仕事をする人もいるでしょう。
一方で、海外の多くの国では「ジョブ型」といわれる雇用スタイルが主流であることが多いです。採用時に業務内容が明確に決められるので、働き出してからの業務内容の変更などは起きにくい傾向にあります。また、個人個人が担当する業務量や難易度によって、給料が変動します。
採用時に契約を交わした業務内容を効率的に、かつ完成度の高い成果を出そうとします。力を抜けば自分の首を絞めるだけなので、適当に力を抜いた働き方はしない傾向にあります。
ワークライフバランス
最近は日本でも、若年層を中心にワークライフバランスを重視する人が増えてきていますが、まだまだ仕事を優先した生活を送っている人の方が多数派でしょう。周りと違う行動や発言を嫌い、周りの目を気にする国民性を持っているので、周りの状況などを気にして定時で帰ることができず、周りに合わせて残業をする人もいるでしょう。
有給休暇も、世界水準で見た際にまだまだ日本では取得率が低いと言われています。また仮に取得しても、仕事のことが頭から離れず休めていない人もいるほどです。
一方で、多くの外国人にとって最優先は「家族」です。仕事を行う上での働き方にも、休暇の取得率や過ごし方にも、それが表れます。プライベートの時間をしっかり充実させるといった生活の仕方が主流なのです。
ジョブ型雇用の場合、自分都合で業務調整がしやすいので、早く業務に区切りをつけて、長期の休みを取得するなどといったことも可能です。
トラブルを招かない為の対策
日本人と外国人の価値観の違いを一部紹介して参りました。大前提として、この両者の価値観に正誤も優劣もないということを、念頭に置いておきましょう。お互いがお互いの違いを認め、理解する、歩み寄ることが大切です。
外国人労働者を雇用していく中で、トラブルにならないように対策を行うことも必要になってきます。事前に行える対策を一部紹介していきます。
個人個人の業務内容を明確化する
日本人、外国人、関係なく全ての従業員の業務内容を明確化しておきましょう。外国人のみならず、これは日本人にとってもメリットが大きいです。
自身の業務内容が明確になっていれば、より効率的な業務を行えますし、上司などから仕事の依頼を受けた際に、自分の仕事ではないのに…といった感情を抱くことも起きにくくなります。
それぞれの業務の担当者が明確になっていれば、その業務に対する質問や問題が発生した際にも、スムーズに対応でき、全体的に効率的な仕事の進め方が可能になり、生産性もあがるでしょう。
社内の環境作りを行う
トラブルの基をたどると、コミュニケーション不足であることがほとんどです。社内で、日頃から円滑なコミュニケーションが取れる環境作りが行えていれば、防げるトラブルも多くなるでしょう。
個人個人の従業員に任せっきりにするのではなく、会社全体で取り組んでいくことが大切です。
まとめ
以上、本記事では、外国人と日本人との考え方の違いや、それを理解した上で企業が行うべき準備や対策について解説して参りました。外国人労働者を雇用している、これから雇用したい、といった企業はぜひ参考にしてみて下さい。
外国人労働者に関するお悩み、または、他の採用に関するお悩みを抱えている企業は、一度人財企画までご相談ください!